塩の話をしよう
塩。NaCl。それ以上でも以下でも無いような気がしていて、うちはどこどこの塩を使っている、みたいな話はスピリチュアルに聞こえる。 そんな偏見がある。偏見は良くないので、事実関係を確認すべく、我々は厨房へと向かった。
ガチ部屋 1on1
今回の対戦相手。
沖縄産のぬちまーすという塩と、そのへんで売ってた食卓塩。 ぬちまーすはそれなりのお値段だが、ミネラルが豊富らしい。その辺がどう影響するか。
終点アイテムなし
まずはそのまま、舐めてみる。
左がぬちまーす、右が食卓塩。白い粉で怪しい感じだが、薬物ではない。
まず見た目が明らかに違う。食卓塩の粒が粗いのに対して、ぬちまーすは粉と形容したほうが近い。 これは塩の性能というよりは製法による違いだろう。
味、食卓塩の食べ慣れた塩感に対して、ぬちまーすは深いというか、雑味というか、塩以外も含まれている感じが確かにある。海水感と言えばいいんだろうか。 とにかく味が違うことはわかった。 ただし前に述べたように、粒の粒度が全然違うので、舌に接触する感じも異なり、単純に舐めて比較するのはちょっと難しい気がした。
そして製麺へ
同じ材料・分量で塩だけを変えて製麺し、違いを比較する。
左がぬちまーす、右が食卓塩。
「高い塩がほうがやっぱり良かったです!」というのがこの記事のオチとしては良いと思いつつ、こねた生地はその意向に反し、食卓塩のほうがまとまりが良かった。
ではカットして寝かせるとどうか。
左がぬちまーす、右が食卓塩。ちょっとわかりにくいが食卓塩が黄色っぽいのに対して、ぬちまーすは緑がかって、少し暗い色に落ち着いた感じがある。
そして注目すべきは匂い。食卓塩はいつもの小麦感・かんすい臭がするのに対して、ぬちまーすは臭みがかなり抑えられている。 目隠しでも当てられるぐらいに違う。これがミネラルの力なのだろうか。
タイム制 茹で時間3分
最後に、茹でて食べ比べをする。
同じ茹で時間になるよう、2重に網を敷いて同時に茹でる。
水で〆る。
左がぬちまーす、右が食卓塩。茹でることで匂いも色も、差が無くなった気がする。 匂いは目隠しだとちょっと怪しいかも、ぐらいになって、色は多分区別がつかない。
いざ実食。 (簡単のため、めんつゆを使用する)
味・・・全然違う。食卓塩がボソッとした小麦粉の塊を食べているような感覚があるのに対して、ぬちまーすはちゃんとコシがある。しっかりとした麺を食べている感じがする。
結論
塩の違いで麺は変わるか?
→ 変わる。麺の色や匂い、コシの強さなどに影響があった。